若狭湾前夜 – 海遍路2019 –

 2019年4月。はじめて訪れた若狭湾を、しっかり下見した後、関係各所へ連絡。

 糸井リーダーとして、はじめての海遍路は、時代が平成から令和へと移った2019年5月であった。集合場所は、若狭湾の西岸・阿蘇海沿いの阿蘇シーサイドパーク(京都府与謝野町)から。

はじめての海遍路

 新横浜駅から大荷物を持ち、新幹線に乗り込んだ私の足取りは、不安半分といった感じ…なにしろ初めての海で初めてのメンバーと共に安全に旅をしなくてはならない…10日間も。
 大荷物を車両最後方の隙間にねじ込み(2020年5月より特大荷物は予約が必要)、安堵させるように深く席にうずくまり車窓を眺めた。

 米原駅に降り立つと、シーカヤックを牽引車で用意し待ち構えていた北村さんと再会。こうなると、覚悟を決めて臨まねばならない…

 「なちゃら」という屋号で、琵琶湖を中心にシーカヤックガイドをしている北村さんは、圧倒的な地元の滋賀通…特に食べ物通なのだろう。早速、途上の賤ヶ岳サービスエリアで、滋賀出身のアーティスト「T.M.Revolution」の薦める商品を教えてくれた。以降も、おそらく甘党なのでは…と思えるチョイスを紹介してくれる頼もしい地元のガイド。滋賀の話から若狭の話まで、いろいろ御存知….今回の海遍路では、” 影のリーダー “と密かに呼んでおこう。

令和元年5月13日、阿蘇シーサイドパークに16時

 集合場所となる阿蘇海、あらかじめ最寄りの岩滝郵便局に、必要な荷物を“ 局留め ”で郵送し回収。

 阿蘇海シーサイドパークでは、すでに人が集まっていた。

ニュージーランドより藤井さん、そして主格となる京都大学名誉教授の田中克先生とご挨拶を。

 今回の海遍路の冒頭で「ホスト役」として、丹後の自然を守る会より代表の蒲田充弘氏が、前夜祭を企画してくれたのだ。
 ここ阿蘇海は、野田川の河口に位置する。野田川では、昨今シロサケ(いわゆる、サケ)の遡上があるそうで、新しい稚魚が海へと下る循環を、蒲田さんたちが促しているそうだ。野田川という小さな河川であっても、シロサケが行き交う…なんともみずみずしい気持ちになる。

NPO法人丹後の海を守る会の蒲田氏と

前夜祭にて…

 18時半から海遍路を祝して前夜祭が始まった。

 丹後半島の北側、久美浜から漁協の方々も駆けつけ、酒と肴に楽しむ時間。

 

 しかし、ここで…私が体調急変。
 どうやら牡蠣にあたってしまったようで、アナフィラキシーショックのためか、呼吸困難に。

 藤井さんに付き添っていただき、病院にて点滴治療を受けた。牡蠣アレルギーということだ。
 翌日、出発だというのに…あぁ…リーダーだというのに先が思いやられる。
 そして、久美浜漁協の皆さん、ゴメンなさい。牡蠣は大好きなのに、もう食べられないなんて…あぁ、穴があったら入りたい

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