巴波川テストクルーズ2017序章 – Canalist結成 –
栃木県栃木市の街中を流れる巴波川(うずまがわ)
小江戸と称される栃木の街から、SUP(スタンドアップパドルボード)を使用し、下流へと漕ぐ水旅を、2017年11月23日および24日の2日間に分けて実施した。
オトナになって気が付く地元の水辺、その価値
ここ栃木は私の地元。
高校時代、この巴波川沿いを通学していた時なんぞは目もくれなかったというのに、水辺への探求心が生み出されてきた20代後半からは、なんとしても漕ぎたいと思える水辺となっていた。
その理由は、2つ。
もともと利根川水系を利用し、江戸との舟運で栄えた町であったこと。
そして、高校の先輩たちが和船を使用し、2011年の秋、3日間かけて栃木から日本橋まで漕ぎ下った実績があること。
彼らはNPO法人蔵の街遊覧船という活動を通し、小江戸栃木の水辺を観光資源として発信していく、まさに水辺の先駆者だ。
その活動を、私の母校の先輩方がしているというのも何かの縁。
まずは先輩の協力を得ることなった。
流行りのSUP – 海ではなく街中へ –
さて、先輩たちに倣って、栃木から江戸まで川を下るにあたり、どんな舟を使用すればいいのか。長く悩んだ結果、SUP(サップ)を使用して下るのが上策と判断した。
SUPというものは、近年マリンスポーツ業界で最も隆盛あるアクティビティであり、大型のボードの上に立ち、専用の長いパドルを使用したパドルスポーツの1つでもある。
運河をめぐる傾奇者、Canalist結成
本来海のみに特化した遊び方をするSUPだが、私が初めてSUPに触れたのは「大都市の運河」
空気を入れ膨張させるインフレータブル式で運搬が比較的楽なボードを使用し、都市の水辺を探索するスタイルに惚れ込み、長く活動してきた。
全国的にみると、極めてマイノリティな傾奇者スタイルだ。おそらく本気で運河を漕ぐことを生きがいにしているのは、日本探しても10名ほどだろう。
一方で、イギリスやドイツなど世界に目を向けると、運河を利活用する事例は多々ある。
そこで、Canalist(カナリスト)と称し、往年の水辺をツーリングすることに異常に特化してきた私。今回も、Canalistスタイルで下るべきだ。
ライフジャケットを着用し、荷物をボードに載せて、日本各地の運河を巡るCanalist
ここで、強力な同志を得ることに。
1人は、東京の豊洲でSUPの活動をしている平井氏
もう1人は、千葉県柏でまちづくりのディレクターをしている遠藤氏
この両者が豊洲水辺の防災活動でSUPを導入している活動に感銘を受けたこと、遠藤氏が栃木にネットワークを持っていたことなどで意気投合し、3名のCanalistで巴波川へ挑むこととなった。