水辺荘×糸井 水郷SUPツアー

水辺荘×糸井 水郷SUPツアー

 前回ご紹介した利根川下流域の水郷地帯をめぐるツアーを、今年も水辺荘さんに登用いただき水先案内しました。

水辺荘とは

 水辺荘は、神奈川県横浜市の街中を拠点に、水辺のコミュニティやライフスタイルを追求していく市民団体です。創世記は、私もアドバイザーを務め、一緒に楽しいツアーを実施してきました。
 今はSUPの利用者が多く、水辺荘のリピーターの皆さんで構成されたSUPチームを、今回水先案内することに。

冬季限定のわけ

 2015年から開始した水辺荘主催の水郷SUPツアーですが、毎年ある理由で“冬季限定”にしています。
 それは、地元の観光船(さっぱ船)が行き交う観光シーズンを避けるためです。
 基本的に、公共空間である水辺は、フリーライドが可能な場所です。しかし、地元の地先であるので、フリーライドで荒らしてしまうのは避けたい、というのが私の指針でもあります。
 今回対象となる水辺は、春から秋にかけて観光船が多く行き交い、特に初夏の菖蒲を愛でに足を運ぶ方が多いのが特徴です。
 そのため、なるべく観光船とバッティングしない冬季のみ実施しています。

ここ加藤洲十二橋が、最も観光船(さっぱ船)が行き交う狭い水路。
ただ、冬季ならば、1隻か2隻と静か


暖冬の水郷地帯

 冬季実施のため、その寒さと北風に毎回悩まされます。
 関東平野という日本最大級の平地を吹きすさぶ「空っ風(からっかぜ)」を避けながら、ツーリング計画を立てるのが大切です。

 しかし、暖冬と言われた今季。
 ツアー当日(2020年1月13日)は、気温12~14℃と春先のような暖かさ。そして、風は凪ぎ、汗ばむ陽気となりました。水先案内する私にとっては、ラッキーな天気。

広大な関東平野へ漕ぎ出す開放感。たまらない


 一方、暖かいと活発になる奴らがいます。ハクレンという大きな外来魚が、実はこの水郷地帯には回遊しているのですが、彼らの特徴は何といっても、水面を跳ねまわること!
 “丸太ん坊”のような丸々とした体が、バシャバシャ跳ねまわります。まるで地雷のよう…
 普段、横浜の運河を自由に漕ぎまわる水辺荘リピーターの皆さんも、そのジャンプ音に戦々恐々しながら、水辺散策することとなりました。

「水郷」 「ポーテージ」「閘門」

 今回のルートとしては、 「水郷」 の他に、「ポーテージ」「閘門」という2つキーワードがあります。

 「ポーテージ(Portage)」は、簡単にいうと、上陸して船を隣の水路まで運び、再び漕ぎ出す作業です。これはカヌー用語ですが、特に北米大陸を河川と湖沼で横断するカヌー乗りが頻繁に使っていた技でもあります。ポーテージをすることで、水路だけでなく、陸路も簡単に利用すれば、楽にコース設定することができるのが魅力の1つ。


 途中、「閘門(こうもん)」という水門を通過せねばなりません。
 閘門は、水位差が異なる水路に船を通航させるべく設けられた“水のエレベータ”のこと。
 2つの水門に閉ざされた部屋を閘室といい、そこで水位調節。次の水路へと移動できる閘門は、UKやドイツ等では観光先として人気のアクティビティでもあるのです。
 一方、日本では、近代に作られた閘門が、各地に眠っている状態。これを1つ1つ探索することが、とても楽しい時間。何を隠そう、私「閘門マニア」なのです。
 そして、ここ利根川下流域では、多くの閘門が眠っています。

“ギロチンタイプ”の閘門を通過


新春恒例、水郷めぐりと香取神社参詣

 昼食を挟み、水郷地帯のハイライト「加藤洲十二橋」へ

狭い水路を挟むように民家が連なる。日本の水路の歴史を語る上で欠かせない場所


 水郷地帯は見どころが多く、あっという間に時間が経ってしまう世界です。
 今回のツアー、10時スタートと悠々としながら、到着は16時と日の入りが迫っていました。横浜からは距離があり、1日がかりのツアーなのですが、それでも水郷に魅せられて何度も参加して下さるリピーターの方も数多く。有難いことですね。

最後は、香取神宮を参詣し、今年の抱負をそれぞれが抱き、帰路へ

≪冬季限定≫ツアー募集

 SUPだけでなく、シーカヤックでも水先案内いたします。
 冬のみ実施しているツアーですので、ご興味ある方は、是非お問合せください。